「日本向けに1万人のブリッジSEを育成する」――。

 FPTソフトウェアの日本拠点であるFPTジャパンが11月のとある週末に開催したイベントで、FPTコーポレーションのチュオン・ザー・ビン会長は高らかに宣言した(写真1)。

写真1●FPTコーポレーションのチュオン・ザー・ビン会長
写真1●FPTコーポレーションのチュオン・ザー・ビン会長
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 同イベントには、駐日ベトナム特命全権大使をはじめ、日立グループ、NTTデータ、ITホールディングス、東芝、リクルートテクノロジーズなどのIT関係者が勢ぞろい。1万人のブリッジSEのうち、半分の5000人はグループ傘下のFPT大学で教育し、残りの5000人は日本に直接留学させ、ブリッジSEとしての能力を身に付けさせる。2015年4月には留学組の第1陣として50人を日本に送り込む。同7月には200人、同11月には250人と、その人数を徐々に増やす計画だ(写真2)。

写真2●FPTグループのブリッジSEたち
写真2●FPTグループのブリッジSEたち
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 FPTグループの目論見どおりに進めば、2018年にも日本語を扱えるIT人材が1万人に達する。これだけで、日本の大手ITベンダーと肩を並べる規模だ。情報処理推進機構(IPA)の「IT人材白書2014」によると、日本の受託開発ソフトウエア業に携わるIT人材は約56万5000人。ブリッジSEだけで、FPTグループはその2%に当たる人員を抱えることになる。