写真●プレゼンテーションする「M&Ms」。右から二番目が安藤真衣子氏
写真●プレゼンテーションする「M&Ms」。右から二番目が安藤真衣子氏
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 アパレル業界でも、ITで今までにない大胆な革命を起こそうとする動きが活発になっている。キーワードは「パーソナライズ」だ。

 これまでは職人の腕頼みのファッションのデザインや店員の経験や勘による接客など、アパレルの世界は比較的アナログな流儀を重んじてきた。ただもっと顧客一人ひとりの好みによりそうには、デジタルの力が欠かせないのではないか−−。そんな危機感が革命を後押しする。伸び悩む国内市場の活性化にもつなげたいとの思いも込めて、デジタルの旗手たちが「アパレルテック」の勃興に立ち上がっている。

華やかだった出版4社主催のハッカソン

 「センスのない人は、(購入履歴を基に)レコメンドされるファッションアイテムもダサい」――。2015年8月29~30日、ハースト婦人画報社、講談社などの出版4社が「THE FASHION HACK TOKYO」と題しハッカソンイベントを開いた。最終プレゼンテーションで安藤真衣子氏は、力を込めてテクノロジーがアパレル業界に与えるインパクトを語った。

 矢野経済研究所によれば、2013年の国内アパレル市場は9兆2925億円。景気の持ち直し期待などで前年比1.4%増となったものの、2018年の予測は9兆540億円と業界関係者は先行きを楽観視していない。

写真●「THE FASHION HACK TOKYO」の受賞者たち
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