(撮影協力=TOTO立川ショールーム、以下同)
(撮影協力=TOTO立川ショールーム、以下同)

 皆様、こんにちは。整理収納アドバイザーの江間みはるです。

 日々のストレスを解放するために、普段過ごす空間をどのようにするべきか、そのヒントをお伝えするこのコラム。今回、取り上げるのは洗面所です。

 洗顔、歯磨き、髭剃りなどを行う1日のスタートを切る洗面所は、気持ちよい空間に整えておきたいものです。ただ、どうでしょう。昨夜歯磨きした歯ブラシが置きっぱなし、髪を乾かしたドライヤーがコンセントにつながったまま、そんなことはないですか。

 もちろん、それらを片付ければ少し綺麗になるかもしれません。ただ、ここは全体的に見直してみましょう。物の置き方や素材などをちょっと見直すことで洗面所全体の見え方が変わり、洗顔など気持ち良く行うことができます。毎朝、良いスタートが切れること間違いなしです。

 洗面所を見直すポイントは4つ。①タオル②収納ケース③ボトル④素材――です。

①タオル

 まず、タオルです。タオルはハンガーに掛けていると思うのですが、どのように掛かっているでしょう? いちいちタオルの掛け方まで気にしていられない、と声が聞こえてきそうですが、ここは是非、見直してください。

タオルはピーンと伸ばしてハンガーに掛ける

 掛かったタオルのラインが一直線にすると場が整い、それと共に気持ちも整います。

 もちろん、タオルは毎日変えて清潔な状態にしましょう。数日かかったタオルを使用していては、衛生面で心配です。新しいタオルで顔を拭くのは気持ちが良く、またまっすぐに掛かったタオルを見ると、背筋もまっすぐに伸びて、気持ちがシャキッとして、心もリセットされて仕事への活力が涌きます。

②収納ケース

 洗面台の上には何が置かれているでしょうか、洗顔料やヘアームース、歯磨き粉など。これらのものは、はっきりとした色が使われたチューブやスプレー缶などに収納されています。前回の寝室でもお伝えしましたが、目に入る色の情報が多すぎると目が疲れ、ごちゃごちゃとした印象で生活感が出てしまいます。

 ここでポイントです。

高さのあるケースに小物を収納する

 色の多さをすっぽりと包むように高さのあるケースに小物を収納すれば、表に見える色は1色にまとめられ、目隠しをしてくれるのでスッキリします。物から来る情報をシャットアウトできるワケです。ケースの色は、清潔感がある白がおすすめです。

 また、洗面所には小さなゴミ箱があると髪の毛などすぐに捨てられて便利です。ゴミ箱の色も白にすると統一感がでます。もしもそのゴミ箱が透明だったら・・・。見なくても済む中のゴミを洗面所に行く度に見ることになりますよね。

 ストレスを感じないためには、余計な情報を見せないことも、1つの工夫となります。

③ボトル

 ストレスを感じないためには、洗面台の上の小物をすべて収納ケースにしまいたいところです。ただし、手を洗うためのハンドソープボトルなどは、しまうとちょっと不便ですね。

 では、このような物に対しては、どうするかというと、

表に出して置く物の形は同じにする

 色の考え方と同じで、ハンドソープボトルや石けん置きなど表に出して置くものの形は、同じ形にするとまとまった印象になります。収納を考えると、形状は四角が最適でしょう。

 歯ブラシ立てなども、ケースに収納するのが面倒であれば四角にして、統一感を出すようにします。また、ドライヤーや髭剃りの充電器など、コード類が付いていて特種な形状でも四角形のケースに入れておくと安定して置くことが出来ます。

 収納の安定だけでなく、ケースに入れることは、電気を使う髭剃り、ドライヤー、電動歯ブラシなどを水の接触から守るので、電化製品の故障防止にもなります。

④素材

 日々の生活で使う物を心地よく感じる物にすると気持ちが落ち着きます。そのためには、素材選びが大切です。

 ここでポイントです。

触った感じで自分に合うタオルを選ぶ

 人は五感を使って心地よさを感じているので、好きな感触は人それぞれです。人によってはやわらかいタオルが好きという人もいますし、ゴシゴシ拭ける固めのタオルが好きという方もいらっしゃいます。

 さらに、タオルを入れる収納ケースは自然素材の籐のかごがおすすめです。我が家の洗面所は湿気が多くて自然素材の物は不向き、という方でも最近は、水に強い洗えるかごも購入できます。素材は籐ではありませんが見た目はどこから見ても籐のかごです。目に見える物で心地よさを感じることも癒されストレスを軽減されます。

 これらのポイントとは別に、洗面所は清潔に保つ掃除がかかせません。洗面の近くには掃除用のハンドタオルと小さいメラニンスポンジを置いておきましょう。汚れに気がついたらスポンジで軽く落とし、ハンドタオルで拭きとればお掃除完了です。曇って来たなと感じたらタオルで一拭きすれば水道の蛇口や鏡はピカピカになり、洗剤も使わず掃除の時間を必要としません。

 「そのひと拭きがなかなか出来なくて・・」と相談をされる際に本音をたびたび聞きます。その気持ちはよく分かります。私自身も忙しくて、自宅の洗面所の鏡が曇っているときがあります。鏡が曇ってきたら一拭き掃除を始める合図と捉えて、必ず拭くようにしています。「心の鏡」と言われるように鏡の曇りがなくなると私の気持ちもピカピカになります。

 鏡も心もピカピカな、気持ちの良いストレス知らずの洗面所にしませんか? 是非、トライしてみてください。

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