2013年2月4日、Facebookがサービス開始から10年を迎えた。米ハーバード大学の学生による同大学生のために始まったサービスは、急速にその規模を拡大させて、現在では全世界で10億ユーザーをゆうに超えるまでになった。米国では、成人の半数以上が利用し、そのうちの60%以上が「毎日利用する」というほど、多くのヘビーユーザーを抱えた一大サービスとなっている。

 2012年はNASDAQ市場に上場し、2013年はフォーチュン500(米企業売上高番付500)に初めてランクインするなど、その成長ぶりは改めて説明するまでもないだろう。日本では2008年5月に日本語版を一般公開してから、2013年1月時点で2200万ユーザーを集め、最大規模のSNSとして多くのユーザーに利用されている。ユーザーの拡大に伴い、企業が自社のマーケティング・コミュニケーション活動に利活用する動きも、2010年以降に急増している。

 一方でFacebookのユーザーは、若年層を中心に徐々に減少傾向をたどっていくのではないかと推測されている。2014年1月に、米ITコンサルタント会社アイ・ストラテジー・ラボ(iStrategy Labs)が発表した、「2011年以来、米国では約1100万人の若者がフェイスブックを利用しなくなった」という調査報告をはじめ、今年に入ってから同様の論調が増えてきているのを目にした方もいるだろう。

 インターネットと米国国民に関するリサーチプロジェクトで名高い、米ピュー研究所の調査によると、米国で12歳から17歳の青少年のうち、Facebookを利用している割合は73%だが、彼らの中でのFacebookそのものの位置付けやFacebook上での知人とのコミュニケーションのあり方に変化が見えているという。