日経BP社は2014年10月14日、第9回「クラウドランキング」を発表した。IT企業が提供するビジネス向けクラウドサービスの内容、およびビジネスパーソンに対するクラウド関連企業各社のイメージをそれぞれ独自に調査し、結果をまとめている。

 第9回では、優れた43のクラウド関連サービスを「ベストサービス」に、クラウド関連事業者としてのイメージが高い12社を「ベストブランド」に選出した。クラウドランキングは2010年9月発表の第1回、2011年3月発表の第2回、2011年9月発表の第3回、2012年2月発表の第4回、2012年10月発表の第5回、2013年2月発表の第6回、2013年10月発表の第7回、2014年2月発表の第8回に続き、今回が9回め。

 今回の調査は、2014年7月から2014年8月にかけて実施した。「ベストサービス」には、NTTコミュニケーションズ、ネットラーニング、スマイルワークス、wiwiw、日立製作所、日本ヒューレット・パッカードなどのクラウド関連サービスが名を連ねた。「ベストブランド」では、グーグルやセールスフォース・ドットコム、アマゾン・ドット・コムなどを選出した。

「ベストサービス」では7部門43サービスを選出

 ベストサービスは、クラウドコンピューティング関連サービスを提供する企業へアンケート調査を行い、各社のサービス内容や実績などを調べ、独自の基準でスコアを算出して選出している。有効回答の中から、総合スコア62.5以上のサービスを「ベストサービス」とした。

 今回は、(1)クラウド基盤サービス(IaaS/PaaS)、(2)汎用情報系SaaS、(3)汎用業務系SaaS、(4)特定業種業務向けSaaS、(5)パブリッククラウド導入支援サービス、(6)プライベートクラウド構築支援サービス、(7)データセンター、――の7部門で合計43サービスを選出した(表1)。

 ベストサービスを選出するためのサービス内容などに関する調査は、2014年7月末時点で提供可能なクラウド関連サービスを対象にした。100点満点の総合得点を算出してから総合得点を平均が50、標準偏差が10になるように標準化して総合スコアを算出している。

「ベストブランド」では12社を選出

 ベストブランドは、クラウド関連事業を手掛けるIT企業について、ビジネスパーソンに企業イメージに関するアンケート調査を実施して決定した。前回調査に続いて、グーグル、セールスフォース・ドットコム、アマゾン・ドット・コム、日本IBM、日本マイクロソフトなどが選ばれている(表2)。

 2014年7月1日から2014年8月4日まで、日経BPコンサルティングのインターネット調査システム「AIDA」を通じて回答を収集した。有効回答は6029件だった。回答は統計処理を行い総合スコア62.5以上の企業14社を選んだ。

 調査では、クラウド関連事業を行うIT企業200社について、認知度(クラウド関連の製品/サービスを提供していることや、提供する製品/サービスの内容をどの程度知っているか)などを尋ねている。有職者からの回答のみを有効とした。

 第9回クラウドランキングの詳細は、日経コンピュータ2014年10月16日号に掲載する。