写真●NECの中村慎二ビッグデータ戦略本部本部長(写真:井上 裕康)
写真●NECの中村慎二ビッグデータ戦略本部本部長(写真:井上 裕康)
[画像のクリックで拡大表示]

 「センシング、アナリティクス、アクチュエーション(行動)の三位一体でアプローチしなければならない」――。NECの中村慎二ビッグデータ戦略本部本部長は2015年3月13日、「Cloud Days Tokyo/ビッグデータEXPO/スマートフォン&タブレット/Security/IoT Japan」に登壇し、ビッグデータを業務やビジネスに生かすための要諦について語った(写真)。

 NECは2014年4月にビッグデータ戦略本部を新設した。その責任者である中村氏はまず、「『ビッグデータについて教えてほしい』という質問は減っている。一方で、『どこから取り組めばよいか』といったプロジェクトの進め方に関する具体的な問い合わせが増えてきた」と、顧客企業の変化を指摘。ビッグデータ活用が実用化フェーズに入っていることを強調した。

 その上で、ビッグデータ活用に必要な三つのプロセスを提示した。センシング、アナリティクス、アクチュエーションである。

 最初に必要となるのが、センシングだ。スマートフォン、ウエアラブル端末、各種センサーを介して、実世界の出来事をデジタル世界で扱えるようにデータ化する。次に、センシングによって収集したデータを分析(アナリティクス)することで、有効な情報や知見を導出できる。

 しかし、「知見を導き出すだけでは価値を生まない」と、中村氏は指摘する。「デジタル世界で得た知見を使い、再び実世界で働きかけることが重要だ」(中村氏)。そのために必要なのが、アクチュエーションのプロセスというわけだ。