テラスカイは2014年12月22日、社内システムとSalesforceをノンコーディングでデータ連携させるミドルウエア「DCSpider」を強化し、新たにAWS(Amazon Web Services)との連携機能をオプションとして用意した。オプションの価格(税別、以下同)は50万円(保守料は年額10万円)で、同日提供を開始した。DCSpider本体の価格は250万円(保守料は年額50万円)。

 DCSpiderは、Salesforceとの連携に特化したデータ連携ミドルウエアである(関連記事:テラスカイ、Salesforceと社内システムを連携するミドルウエアに新版)。Force.com(PaaS)やSalesforce CRM(SaaS)、Database.com(DBMS)などの米Salesforce.comが提供するクラウドサービス群とユーザー企業の社内システムとをノンプログラミングで連携させることができる。GUIで、データベースの項目のマッピングやデータの変換/加工定義などを設定できる。

 DCSpiderは、ベースとなるエンジンとして、アプレッソが開発した汎用のEAIミドルウエア「DataSpider」を利用している(関連記事:アプレッソ、データ連携ソフトの新版でAWS連携を強化)。DCSpiderは、DataSpiderのOEM(相手先ブランドによる生産)製品であるとともに、DataSpiderが備える機能のうちSalesforce連携機能だけを利用できるようにした機能限定版に相当する。テラスカイは、機能限定版のDCSpiderの販売と並行して、DataSpiderをSaaS化した「SkyOnDemand」も運営/提供している(関連記事:テラスカイ、EAIクラウド「SkyOnDemand」のAWS接続機能を強化)。

 今回、Salesforce連携に特化したDCSpiderを強化し、オプションの適用によって新たにAWSとも連携できるようにした。SaaS版のSkyOnDemandではすでにAWS連携が可能だったが、ミドルウエア製品のDCSpiderにAWS連携機能を追加するのは、これが始めて。これにより、データ連携ソフトを社内に配置しながら、Salesforce、AWS、社内システムを簡単に連携できるようになる。

 DCSpiderにオプションを適用することによって利用可能になるAWS連携機能は、アプレッソが12月19日に出荷したDataSpiderの最新版「DataSpider Servista 3.2」に準じる。具体的には、Redshift(DWH)へのデータ登録、SQS(メッセージキュー)へのメッセージ送受信、RDS(RDBMS)への接続、S3(ストレージ)への接続、---である。