ルネサス エレクトロニクスは、2017年第1四半期(1月~3月)の決算を発表した(決算短信:PDF)。売上高は1776億円で、前年同期比で5.9%増加した。また2017年2月8日の予想比では3.9%増という結果になった。

2017年12月期第1四半期の決算概要。2017年1-3月期の数字には、3月分のIntersil社の数字が含まれる。ルネサスのスライド。
2017年12月期第1四半期の決算概要。2017年1-3月期の数字には、3月分のIntersil社の数字が含まれる。ルネサスのスライド。
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 1776億円のうち1725億円は半導体の売上高で、前年同期比で5.7%増えた。同社は2017年2月24日に米Intersil社の買収を完了しており、1776億円の総売上高や1725億円の半導体売上高には、Intersilの売上高の3月分が含まれている。

2017年12月期第1四半期の半導体売上高。上表(2017年12月期第1四半期決算概要)の半導体売上高の1725億円(Intersil社の3月分を含む)に対して、この図の半導体売上高が1822億円と100億円ほど多いのは、Intersil社の1月-3月の数字が含まれるため。ルネサスのスライド。
2017年12月期第1四半期の半導体売上高。上表(2017年12月期第1四半期決算概要)の半導体売上高の1725億円(Intersil社の3月分を含む)に対して、この図の半導体売上高が1822億円と100億円ほど多いのは、Intersil社の1月-3月の数字が含まれるため。ルネサスのスライド。
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 17年Q1におけるIntersilの半導体売上高と元からルネサスの半導体売上高を合計すると、1822億円になる。Intersilの半導体売上高は、1822億円のうち9%程度。元からルネサスの自動車向け半導体売上高は47.1%と最も比率が大きい。元からルネサスの汎用半導体売上高は43.4%である。

 17年Q1におけるIntersilの半導体売上高と元からルネサスの半導体売上高の合計(1822億円)を16年Q1の合計と比べると2.3%の増加である。Intersilの半導体売上高だけを見ると、17年Q1は16年Q1に対して10.7%増。元からルネサスの半導体売上高だけを見ると、17年Q1は16年Q1に対して1.5%増であり、伸び率はIntersilの半導体売上高がかなり大きい。

 元からルネサスの半導体売上高が1.5%増に留まったのは、自動車向け半導体が5.2%増加したのに対して、汎用半導体が1.8%減少したためである。17年Q1の自動車向け半導体売上高をけん引したのは車載制御向け製品で、車載情報向け製品は減少したという。また汎用半導体では、産業向け製品が伸びた一方で、OA・ICT製品や汎用製品に含まれる非注力製品の売上が減少して、全体として1.8%の減少になったとしている。