<CASE 1>悪口を誤って本人に…メッセージ誤爆
間違った相手にメッセージを送ってしまう、通称“誤爆”。もし誤爆内容が「上司の悪口」で、それを本人に送ってしまったとしたら…。
これは、実際にある話。LINEは誤爆者が多いことから、メッセージの「取り消し機能」を用意。相手に見られる前に消せるようにした。だが、相手が通知設定をしている場合、誤爆した瞬間に通知表示で内容を見られてしまう。「誤爆を防ぐのに有効な手段は、相手ごとに背景を変えること。背景が変われば、メッセージを送る前に『相手が違う!』と気づいて誤爆を防げます」(ITジャーナリストの高橋暁子さん)。
<CASE 2>投稿写真に社内の機密情報が…情報漏洩
SNSでのミスで一番やってはいけないのは社内機密の漏洩だ。「さすがにそれはしない」という人も注意が必要だ。写真の一部に機密が写り込んでしまって大問題になるケースがあるからだ。特に危ないのが職場の机周りで撮影した写真。ランチの写真が重大な情報漏洩になりかねない(下の例)。「社内資料や付箋にメモした機密情報が写り込む危険性を踏まえ、社内で撮影した写真をSNSで投稿するのはやめましょう」(高橋さん)。
<CASE 3>匿名投稿した取引先への誹謗中傷が…身バレ
「ネットやSNSに匿名はないと考えましょう。個人の特定は恐ろしいほど簡単です」。高橋さんは匿名投稿の“身バレ”の危険性をこう語る。
多くの炎上事件では、「特定班」と呼ばれる人たちが投稿内容から個人を突き止め、ネット上に個人情報をさらしている。同様に、素人でも投稿内容やフォロワーなどから、「○○会社で××業務をしている人」ぐらいは特定できる。例えば、「会社の近くで××事件発生中」とあれば会社の住所がある程度絞り込めるし、「営業がダルい」とあれば営業職と分かる。
取引先の誹謗中傷などをしていた場合、“身バレ”すると大問題になる。「匿名は匿名にあらず」と考え、誰かを不快にさせる誹謗中傷や不平不満は投稿しないようにしよう。
<CASE 4>仕事中に何気なく…で、さぼりバレ
ビジネスでの利用が増えているSNSも、業務中では「さぼり」と捉えられてしまうことがある。何らかの理由で自分の失態を望む同僚が、投稿時間や「いいね」を押した時間をチェックし、「○○さんはいつもSNSでさぼっている」と内部告発するケースも現実にある。「業務時間内のSNS利用を禁止している会社なら処罰は免れません。疑いをかけられないためにも、『SNSは業務時間外』を徹底しましょう」(高橋さん)。
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