OEM(相手先ブランドによる生産)ベンダーから半導体製品を購入しているハードウエアメーカーのうち、2010年に購入金額が最も多かったのは米Appleだった――。こうした調査結果を電子機器・部品の市場調査会社、米IHS iSuppliが現地時間2011年6月8日に明らかにした。

 IHS iSuppliによると、2010年におけるAppleの半導体購入金額は175億ドルとなり、2009年の97億ドルから79.6%増加した。この増加率は世界の半導体購入企業トップ10社の中で最も高い。Appleは前の年に1位、2位だった米Hewlett-Packard(HP)、韓国Samsung Electronicsを抜いて初めてトップとなった。

 Appleに次いで購入金額が多かったのはHPで、約151億ドルだった。この後、Samsung、米Dell、フィンランドNokia、ソニー、米Cisco Systems、パナソニック、韓国LG Electronics、東芝が続いている。

 Appleの購入金額が急増したのは、スマートフォン「iPhone」とタブレット端末「iPad」の売れ行き好調が理由。Appleは金額にして61%の半導体をこれらモバイル端末に使っている。一方でHPは82%をデスクトップパソコン、ノートパソコン、サーバーに使っている。

 Appleは今後も半導体の購入金額を増やし、2011年もHPやSamsungなどを上回るとIHS iSuppliは見ている。HPとの金額差は2010年の24億ドルから75億ドルに広がると同社は予想する。

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