米Qualcomm社は現地時間2017年10月16~18日、同社の最新技術や業界のトレンドについて意見交換するイベント「Qualcomm 4G/5G Summit」を中国・香港で開催した。ここではそのイベントから、5G(第5世代移動通信システム)に関連するデバイスのトピックを解説する。このうち前編では、同イベントに合わせて発表したミリ波対応5Gスマホの参照(レファレンス)デザインを中心に、2019年の商用化に向けたロードマップを紹介する。

 「2019年、ミリ波に対応した超高速ブロードバンドの5Gスマホが製品として登場する。これがそのレファレンスデザインとなる端末だ」――。米Qualcomm Technologies社のExecutive Vice President 兼 米Qualcomm CDMA Technologies社のPresidentであるCristiano Amon氏は、米Qualcomm社の最新技術や業界のトレンドについて意見交換するイベント「Qualcomm 4G/5G Summit」(2017年10月16~18日、中国・香港)の基調講演において、声も高らかにこう報告した。

米Qualcommが開発したミリ波対応5Gスマホのレファレンスデザイン
米Qualcommが開発したミリ波対応5Gスマホのレファレンスデザイン
米Qualcomm Technologies社のExecutive Vice President 兼 米Qualcomm CDMA Technologies社のPresidentであるCristiano Amon氏が基調講演の中で紹介した。端末カラーはブラック。
[画像のクリックで拡大表示]

 またこの端末はリファレンスモデルにもかかわらず、ボディーカラーがローズゴールドの別端末も用意されるなど、5Gスマホの現実感を強く強調する姿勢が明確だった。実際、この基調講演の中でAmon氏は何度も「Reality」(リアリティー)と発言し、他の講演でもQualcomm社のスピーカーが「Reality」を繰り返していた。

色違いの端末を用意
色違いの端末を用意
外形寸法は76mm×157.25mm×9.7mm。端末の右に見えるチップは2016年10月に発表済みの5Gモデムチップ「Snapdragon X50」。
[画像のクリックで拡大表示]