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 ソニーは報道機関やアナリスト向けに2019年の経営方針説明会を開催した。CMOSイメージセンサーを中心とする設備投資に、2018~2020年度の3年間累積で1.1~1.2兆円を費やし、今後も業界トップの維持を目指す。同社 社長 兼 CEOの吉田憲一郎氏は、プレゼンやQ&Aを通じて「長期視点を大事にしたい」ことを強調した。

登壇するソニー 社長 兼 CEOの吉田憲一郎氏
登壇するソニー 社長 兼 CEOの吉田憲一郎氏
(撮影:日経 xTECH)
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 同社がCMOSセンサーに注力する理由は主に2つ。1つは、スマホ向けに安定した需要が見込める点だ。現在、同社のCMOSセンサーの8割はスマホ向けだ。スマホカメラの高機能化に伴い、センサーは多眼化・大判化が進んでいる。さらに、大手スマホメーカーが測距に向け同社のToF(Time of Flight)を採用するなど、スマホのToFセンサー需要が立ち上がりつつある。そのため今後数年、CMOSセンサーは増産が必要であり、アナログ半導体であることから設備が陳腐化しにくく、投資リターンは大きいとした。