セキュリティー企業のアズジェントは2018年4月12日、コネクテッドカー向けのセキュリティー技術を手がけるイスラエル・アップストリーム・セキュリティー(Upstream Security)と代理店契約を締結したと発表した。2018年5月からアップストリーム・セキュリティーのセキュリティー管理ソフト「Upstream」の国内販売を開始する。

 今回の代理店契約でアズジェントが販売するコネクテッドカー向けのセキュリティー製品は3系統に増えた。(1)イスラエル・カランバ・セキュリティー(Karamba Security)の車載型セキュリティー製品、(2)米アークサン・テクノロジーズ(Arxan Technologies)の自動車用スマートキー向けセキュリティー製品、(3)今回のUpstream、である。「これら三つを組み合わせることで、コネクテッドカーのセキュリティー対策を万全にできる」(アズジェント社長の杉本隆洋氏)という。

 今回のUpstreamは、自動車メーカーやフリート管理会社が自社のデータセンターに導入して利用する。車両-データセンター間の通信や、データセンター-スマートフォン(スマートキーアプリなど)間の通信を常時監視し、サイバー攻撃を受けている車両が何台あるか、いつどこで攻撃を受けたのかなど、さまざまな情報を管理者画面(ダッシュボード)に表示する。このようなセキュリティー管理ソフトはIT分野ではさまざまな製品があるものの、「コネクテッドカーに特化した製品は、これしかない」(杉本氏)という。通常のIT向けのソフトでは、コネクテッドカー向けの仕組みを構築するのに大変な手間がかかるという。

車両-データセンター間の通信や、データセンター-スマートフォン間の通信を監視
車両-データセンター間の通信や、データセンター-スマートフォン間の通信を監視
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「Upstream」の管理者画面
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