2019年5月22日~24日にパシフィコ横浜で開催された「人とくるまのテクノロジー展2019」では、近未来の自動車を実現する技術が多数展示されていた。ここではそれらの技術展示を、(1)自動運転・ADAS(先進運転支援システム)、(2)電動化・EV(電気自動車)・電池、(3)内燃機関、(4)電子部品・半導体、(5)機械部品・素材・生産技術、に分けて紹介する。詳細記事へのリンクも設けたので、合わせてお読みいただきたい。
(1)自動運転・ADAS
運転者の眠気を検知するもので、自動運転車を成り立たせるのに必須の技術。合計15程度のパラメーターから、深層学習(ディープラーニング)技術を使って覚醒度を推定する。実用化については検討中。(近岡 裕=日経 xTECH)
3眼カメラの画像処理チップに、イスラエル・モービルアイ(Mobileye)の最新版「EyeQ4」を採用。プロパイロット2.0の自動ブレーキは、夜間の歩行者に対応できるようになる。EyeQ4の採用は、日本の自動車メーカーでは日産が初めて。(高田 隆=日経 xTECH/日経Automotive)
「レベル3」以上の自動運転システムで使う新型のミリ波レーダーとステレオカメラ。ミリ波レーダーは、77GHz帯の周波数に対応。現行品より水平検知角が広い。ステレオカメラは、機械学習を適用して夜間の認識性能を高めた他、従来品比で50%強の小型軽量化。(高田 隆=日経 xTECH/日経Automotive)
車両の前方を監視するミリ波レーダーの「第5世代品」。2019年内に量産する。交差点での事故を予防できるように検知範囲を拡大した。(久米 秀尚=日経 xTECH/日経Automotive)
可動部を持たないために信頼性を高めやすく量産時に低コスト化しやすいメカレス型。反射波の到着までの時間から距離を計測するToF(Time of Flight)を使って距離画像を得る。2020年以降のニーズ本格化を見込む。(三宅 常之=日経 xTECH/日経エレクトロニクス)
24GHz帯を使うパルス方式。従来品から速度分解能を高め、ゆっくり歩いている人も認識できるようにした。2021年の量産を目指す。(久米 秀尚=日経 xTECH/日経Automotive)
レーザー光の走査に寸法が1cmを超える大型ミラーを使用。MEMSアクチュエーターで大型ミラーを走査する機構を2つ組み合わせて2軸走査を実現している。今後は300m超の検知範囲を目指す。(三宅 常之=日経 xTECH/日経エレクトロニクス)