2020年1月7日~10日に米ラスベガスで開催される、米国最大のコンシューマーエレクトロニクス関連の展示会「CES 2020」をレポートする。
CES 2020
2020年1月7日~10日に米ラスベガスで開催
目次
-
メガサプライヤーが反撃へ、ソニーはLIDAR市場の“裏方”で勝負
曲がり角のLIDAR(後編)
自動車メーカーの採用を勝ち取る戦いが激しさを増してきた3次元LIDAR(レーザーレーダー)。メガサプライヤーとスタートアップが生き残りをかけて新製品を投入する。各社が火花を散らす中、後発のソニーはLIDAR市場の“裏方”として勝負する戦略を固めた。
-
ソニーは生き残れるか、自動運転LIDARに淘汰の波
曲がり角のLIDAR(前編)
カメラやミリ波レーダーと並んで、自動運転車向けの周辺監視用センサーの「三種の神器」と呼ばれる3次元LIDAR(レーザーレーダー)。自動車メーカーが車両への搭載に向けて検討を進めていることを受けて既存の部品メーカーだけでなく多くのスタートアップがLIDARの開発に乗り出しているが、ここへきて雲行きが…
-
有機ELと液晶の間に割り込んできたマイクロLED
ネーミングでブランド化を競い合う映像ディスプレーの数々
2020年1月、米国ラスベガスで開催されたCES 2020のディスプレー関連展示では、最新の動向だけでなく、過去の展示との比較で技術の進展や今後の方向性も実感できた。
-
車内マイクがセンサーになる、幼児置き去り検知やサイレン認識
日米の音声大手がCESで提案
車内マイクをセンサーとして活用できないかーー。音声認識機能のために搭載したマイクを別の用途にも使う動きが出てきた。「CES 2020」で目立ったのは、幼児の車内置き去り防止や緊急車両のサイレン検知など、社会課題の解決を目指したものだ。
-
2020年の5Gスマホ界は大荒れか、分解のスペシャリストが見たCES 2020
2020年の最初の国際的なテクノロジー関連のイベントとなる「CES 2020」。今年も米国ラスベガスで1月6日から開催された。出展社数は4500社を超えた。開催期間中の会場周辺の道路は大渋滞で、来場者の多さをうかがわせる。
-
Daimlerが示す新たな方向性、“ゼロインパクトカー”とは?
「“ゼロインパクトカー”を目指していく」――。こう宣言したのは、ドイツ・ダイムラーで社長を務めるオラ・ケレニウス氏である。世界最大級のテクノロジー関連の展示会「CES 2020」で基調講演の舞台に立ち、ゼロインパクトカーの考えを表現したコンセプト車「Mercedes-Benz VISION AVT…
-
サングラスのように軽い88gのARグラス、中国新興企業が一般発売に道筋
Nrealがコンシューマー版をアピール
光学透過型のヘッドマウントディスプレー(HMD)、いわゆる「ARグラス」を手掛ける中国の新興企業Nreal(エンリアル)は、CES 2020でコンシューマー(一般消費者)向けモデル「Nreal Light」を出展した。スマートフォンと接続して利用するもので、本体の重さは88gと軽く、サングラスのよ…
-
まるで半導体実装工場、無人ピザの価格と味に驚き
米シアトルの新興企業が開発
米シアトルに本社を構える新興企業Vivid Robotics(商号:Picnic)は、ピザの生地にソースやチーズ、トッピングといった具材を自動で載せる装置を開発し、「CES 2020」に出展した。ピザ生地を、装置の端からもう一方の端まで自動で移動させつつ、具材を順に載せていく。具材を載せたピザ生地を…
-
吉田社長が語る、ソニーの「VISION-S」カーはいかに開発されたのか
「今後、モバイルの次に起こる大きなメガトレンドであるモビリティー(移動)にソニーは貢献したい。そのためには、相当勉強しないとだめだと思っています」――ソニーの吉田憲一郎社長はCES 2020の同社ブースで筆者にこう言った。
-
本番製品が楽しみな高画質のVRグラス、パナソニックが開発
驚いた。VRのヘッドマウント・ディスプレーというと大きく、重たく、画質は悪く、音も悪く、とても長時間掛けていられない、見ていられないというイメージが強い。家庭に普及しないのは、こんな不都合が多いことが原因だ。ところがパナソニック アプライアンス社が開発したVRグラス(試作機)は良いではないか。
-
クルマを舞台にアマゾンとグーグルが激突、ガソリン代も音声で支払う
米国の大手IT企業が提供する音声アシスタント機能が、車載分野で急速に広がっている。「CES 2020」では、米アマゾン・ドット・コム(Amazon.com)は「アレクサ(Alexa)」が、米グーグル(Google)は「Googleアシスタント」が自動車分野でそれぞれ浸透している状況を競い合った。
-
“コンパクト”な4Kの有機ELテレビが登場、「48型」の持つ意味とは
LGディスプレイはこれまで、有機ELパネルを55型/65型/77型/88型のサイズで展開していたが、CESでは新たに48型が登場。採用メーカーではLGエレクトロニクスとソニーが48型の有機ELテレビを発表した。
-
5Gでの8K伝送の新手、シャープがAI圧縮方式を開発
8Kのインターネット伝送は、8Kスマホの登場でリアリティーを持つが、一方でネットワークの伝送品質が問題だ。NHKのBS8K放送は100Mビット/秒。5Gネットワークでは、その数値は伝送可能なのだが、途中でのさまざまな障害を考えると、30Mビット/秒あたりであっても、かなりの高画質を確保しなければな…
-
「空飛ぶクルマ」でヘリと自動車の大手がつばぜり合い、裏で糸引くあの企業
ベルと現代自動車がそれぞれeVTOL機を出展
2020年のCESでも、2019年と同様に、「空飛ぶクルマ」と呼ばれるような電動の垂直離着陸(eVTOL)機の展示に注目が集まった。大手自動車メーカーである韓国・現代自動車と、ヘリコプター大手の米Bell Textron(以下、ベル)がそれぞれ、エアタクシーや空のライドシェアなど、都市部での「空の…
-
周辺の状況を認識可能なIoT機器を作るSoC、シーバが開発基盤を20年Q2提供
米シーバ(CEVA)は、コンテキストアウエア(周辺の状況を認識可能)なIoT機器の開発に向けたプラットフォーム「SenslinQ」を、CES 2020において発表した。2020年第2四半期(Q2)に提供を開始する。
-
5Gスマホ向け1チップSoC、台湾メディアテックがミッドレンジ向け第2弾
台湾メディアテック(MediaTek)は、5Gスマートフォン向け1チップSoCの第2弾製品「Dimensity 800シリーズ」をCES 2020において発表した。同社は第1弾製品の「Dimensity 1000シリーズ」を2019年11月に発表している。新製品はこれの下位製品に当たる。
-
クルマやアパレルに曲面ディスプレー、トヨタやLVMHへの実績武器に中国ロヨルが展開
中国の柔宇科技(ロヨル)は、「CES 2020」(2020年1月7~10日、米国ラスベガス)において、曲面ディスプレーを搭載した自動車用デジタルメーターや衣服、かばんなどの試作品を展示した。同社は、有機ELディスプレーを開発する新興企業。従来はデジタル家電を手掛けてきたが、他業界への販路を拡大しよ…
-
「マイナス機能」なのに賛同が増えたUHDアライアンスの「Filmmaker Mode」
「Filmmaker Mode」は、映画やテレビ番組を、コンテンツクリエイターの意図した画質・画調でテレビに表示する仕組みであり、昨年のIFA 2019で発表された。テレビメーカーが、視聴者によかれと思って、または競争のために入れた機能が、映画制作者にとっては、とんでもないものであり、それを是正す…
-
驚くほど滑らかな立体映像表示、「売る気満々」のソニーのライトフィールドディスプレー
ソニーは、さまざまな方向から飛んでくる光線の入射方向の情報まで取得(撮影)し、再生する「ライトフィールド」技術を利用した裸眼立体ディスプレーを開発した。従来の同種のディスプレーに比べて、高精細な映像表示が可能で、頭部を上下左右に動かしても滑らかに映像が変化し、自然な立体視が可能なことである。
-
システム構成とサプライヤー判明、BMWが21年投入のレベル3自動運転車
ドイツBMWが2021年に実用化する「レベル3」の自動運転システムのシステム構成や主要部品を供給するサプライヤーが分かった。米ラスベガスで開催中の展示会「CES 2020」で展示した。