セミナー紹介

製造業は、顧客ニーズを満足させる基本機能を持ち、その機能を実現させるための「設計(技術)ノウハウ」を蓄積しています。この「設計ノウハウ」を基に、企業は競合他社に対して優位に立つノウハウを生み出し、製品の新たな付加価値とします。そして、この付加価値を支える技術を新たに「設計ノウハウ」として積み上げ、企業は競争力をより一層高めていくのです。

では、この「設計ノウハウ」をどのように蓄積しているでしょうか。トヨタ自動車は「トヨタスタンダード」と呼ばれる「設計ノウハウ書」を作成・活用しています。これに対し、ほとんどの企業は設計ノウハウ書を持っていません。その代わりに、設計者の頭の中にあるか、もしくはせいぜい図面&仕様書を残している程度ではないでしょうか。

これでは企業にとって重要な「設計ノウハウ」を引き継いでいくことはできません。しかも、OJTだけで引き継げるようなものではありません。事実、今、多くの日本企業から「設計業務を伝承できない」という声が上がっています。

  • 「あのベテランが退職して、昔の機械の構造を完璧に理解できているメンバーがいない」
  • 「15年前の装置の修理依頼が来ているが、過去のノウハウが残っておらず、修理することができない」
  • 「若手設計者に図面を描かせようとしたら、過去の図面の意図が読みとれず、新しい製品の設計ができない」

本来は、それまでに積み上げてきた設計ノウハウを「設計ノウハウ書」にまとめておく必要があります。それを基にして初めて、お客様の新たな要望や、競合他社と差別化できる製品を創造することが可能になるのです。「設計ノウハウ書」を活用せずに、1から全ての内容を開発していては、競合企業にも環境変化のスピードにも打ち勝つことはできません。

本講座は、元トヨタ自動車の設計者が「設計ノウハウ書」の効果的な作り方と使い方を指導します。設計ノウハウの蓄積の方法やノウハウのまとめ方を通し、その企業にとって重要なノウハウを抽出&選定することにより、ベテラン技術者の退職や転職によって設計ノウハウや技術を失うことを防ぎます。

受講効果

チェック設計(技術)ノウハウの蓄積方法を体系的に学ぶことができます。

チェック設計(技術)ノウハウを設計開発に活用するためのプロセスを取得することができます。

チェック設計(技術)ノウハウの活用事例を紹介します。

開催概要

セミナー名 技術の喪失を防ぐ
トヨタ流「設計ノウハウ書」の作り方・使い方
日時 2019年10月31日(木)10:00~17:00 (開場 9:30)
会場 東京・新橋
Learning Square新橋 6F
JR・都営浅草線・東京メトロ銀座線 「新橋駅」 徒歩2分
受講料

49,800円(税込み)

定員 60名
※最少開催人数(15名)に満たない場合は、開催を中止させていただくことがあります。
主催 日経 xTECH、日経ものづくり

講師紹介

中山 聡史(なかやま さとし)
A&Mコンサルト 取締役、経営コンサルタント

中山 聡史(なかやま さとし)<span class="fontSizeS">氏</span>

2003年関西大学機械システム工学科卒。2003年トヨタ自動車にてエンジン設計、開発、品質管理、環境対応業務などに従事。全てのエンジンシステムに関わり、海外でのエンジン走行テストなどにも同行経験あり。2011年A&Mコンサルトにて製造業を中心に設計改善、トヨタ流問題解決の考え方を展開。「モノ造りのQCDの80%は設計で決まる!」という理念の下、自動車メーカーで培った設計から開発、製造、品質保証までの幅広い経験を活かし、多くのものづくり企業で、設計業務改革や品質・製造改善、生産管理システムの構築などを支援している。

プログラム (10:00~17:00)

1. 現状の設計(技術)ノウハウの課題内容

  1. 設計(技術)ノウハウの流出
  2. 設計(技術)ノウハウの蓄積不足により発生する不具合
  3. 間違った流用設計で陥る問題点
  4. 各設計プロセスでの問題点
    1. 基本設計で発生する問題点
    2. 詳細設計で発生する問題点
    3. 量産設計で発生する問題点
    4. ①~③で必要な検図の問題点
  5. 【演習】技術ノウハウ蓄積不足により、発生した不具合を振り返ってみよう

2.あるべき設計(技術)ノウハウの活用プロセス

  1. 設計の役割と責任
  2. フロントローディングプロセス
    1. あるべき開発プロセス
    2. 自動車メーカーの開発プロセス
  3. フロントローディングプロセスのためのツール

3.あるべき設計(技術)ノウハウ書とは

  1. 設計(技術)ノウハウ書の定義
  2. 設計(技術)ノウハウ書の体系図
  3. 設計(技術)ノウハウ書の詳細項目
  4. 設計(技術)ノウハウ書に必要な考え方
    1. 機能系統図
    2. 機能を実現する技術手段
    3. 技術基準
  5. 設計(技術)ノウハウ書の事例紹介

4.【演習】設計ノウハウ書を作ってみよう

  1. 100円ライターの機能系統図と設計ノウハウ書を作ろう!
  2. ミニ四駆の機能系統図と設計ノウハウ書を作ろう!
※プログラム内容・講師は予告なく変更になることがあります。予めご了承ください。

【お申し込み注意事項】

  • ※満席になり次第、申込受付を締め切らせていただきますので、お早めにお申し込みください。
  • ※お申し込み後のキャンセル、ご送金後の返金はお受けいたしかねます。申し込んだ方の都合が悪くなった場合は、代理の方が出席くださいますようお願いいたします。
  • ※受講料のお支払い: お支払方法が「請求書」の方には、後日、受講証・請求書を郵送いたします。ご入金は銀行振込でお願いいたします。なお、振込手数料はお客様のご負担となりますのであらかじめご了承ください。クレジットカード払いの場合、受講証・請求書の郵送はありません。お支払い手続きにて決済が完了した後、以下「MyPageメニュー」にお申し込み内容と受講証が表示されます。セミナー当日、ご自身で印刷した受講証をご持参いただくか、携帯端末などにMyPageから受講証を表示いただくようお願いいたします。
    <MyPage>https://ers.nikkeibp.co.jp/user/myPageLogin/
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  • ※講師の急病、天災その他の不可抗力、またはその他やむを得ない理由により、講座を中止する場合があります。この場合、未受講の講座の料金は返金いたします。