東北電力グループが建設・運営する能代風力発電所
東北電力グループが建設・運営する能代風力発電所
(出所:東北電力)
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 東北電力は1月30日、風力や太陽光などの再生可能エネルギー事業を拡大する方針を表明した。今後、風力発電を主軸に新たな開発や事業への参画に取り組み、東北・新潟エリアを中心に200万kW(2GW)の開発を目指す。

 同社では、安全性を前提として安定供給の確保、環境適合性、経済性の観点から、特定の電源や燃料に偏らず、原子力や火力などに加えて、東北・新潟エリアに賦存する再エネの活用に取り組むという。

 再エネは、気象条件などに応じて出力が変動するなどの課題がある一方、環境面やエネルギー安全保障の面では重要な電源であり、技術の進展などで将来的には主力電源のひとつになると考えられることから、これまで以上に積極的に再エネ事業を推進していくという。

 2017年度末現在、同社が手掛ける太陽光・水力・地熱・バイオマスなどの再エネ電源は合計263万9507kWで、販売電力量における再エネ比率(FIT電力など含む)は14%になるという。今回目標に掲げた200万kWをすべて風力発電で賄った場合、同20%まで向上する見通し。

 また、再エネを長期・持続的に活用するには開発から運用、保守、廃止、リプレースまでのライフサイクル全般に関わる事業に関与することも重要とし、O&M(運用・保守)事業や電源リプレース事業などについても検討を進めていく。

 同事業の推進にあたって、経営層をトップとする「再生可能エネルギー事業推進会議」を年度内に立ち上げ、7月には「再生可能エネルギー推進室」を設置する予定。