宇宙開発でもパラダイムシフトが起こっている。キーワードは「小型化」と「再利用」だ。

 「大型ロケットを打ち上げて使い捨て」という旧来型の手法を見直し、小型かつ簡易な設計のロケットを打ち上げ、地上に着陸させて再利用する。重厚長大から軽薄短小へのシフトによって低コスト化を図り、宇宙ビジネスの実現を目指す。

 その牽引役はスペースXのイーロン・マスクCEOやブルー・オリジンを設立したジェフ・ベゾス。前者は電気自動車製造のテスラ・モーターズCEO、後者はアマゾン・ドット・コムのCEOとしても知られるベンチャー企業の旗手だ。

 こうした変化によって宇宙開発はどこへ向かおうとしているのか。そこにはどのような鉱脈があるのか。ノンフィクション作家/科学技術ジャーナリストの松浦晋也氏が解説する。