バイオテクノロジー分野では、特許は研究成果に付随して生まれる傾向が極めて高い。それ故に、特許出願は研究成果に基づいて行うことがルーチンとなっている。また、このルーチンが当たり前のものとして企業や大学、専門家に受け入れられているように思われる。しかし、これは正しい特許戦略を全く保証しない。特許はビジネスを守るために取得するべきものであるからだ。特にバイオベンチャーは、自社創薬や診断薬の研究、検査ビジネス、研究プラットフォームの提供、受託研究など業態が様々であるし、これからも様々な業態が生まれるであろう。既存の固定観念にとらわれず、発明ごとにビジネス戦略を検討し、ビジネス戦略に対応した特許戦略を構築する作業がビジネスを守るためには必要だ。
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森田弁理士の特許“攻防”戦略
儲かるバイオビジネスを支える特許戦略の構築方法
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