米オン・セミコンダクター(ON Semiconductor)が、先進運転支援システム(ADAS)のカメラに搭載するCMOSセンサーの分野でソニーへの反撃に出る。同社の日本法人が2018年12月に東京都内で開いた会見で、ON Semiconductorで車載分野担当バイスプレジデント(副社長)のロス・ジャトウ(Ross Jatou)氏が、その概要を明かした。

 ON Semiconductorは世界の車載向けCMOSセンサーの最大手だが、最先端のADAS分野ではソニーに激しく追い上げられている注)。その代表例が、トヨタ自動車のADAS「Toyota Safety Sense」(TSS)で使うCMOSセンサーである。初代TSSはON Semiconductorの製品を使っていたが、第2世代ではソニー製になった。夜間歩行者の検知性能の差などが決め手になったようだ。

注)ON Semiconductorは、2017年の世界の車載向けCMOSセンサー市場で約65%のシェア(市場占有率)を握り、2位のソニー(ソニーセミコンダクタソリューションズ、シェアは約14%)を大きく引き離している。