本セミナーはビデオ会議ツール「Zoom」を使って当日ライブ配信します。
※講師の講演部分に関しましては、後日見逃し配信を予定しています。

8月27日(金)午前9時で締め切らせていただきます。

セミナー紹介

 本セミナーでは、海外のディスプレー技術の最新動向を直接取材し追い続けている視点から、Mini/Micro/Nano LEDおよび量子ドット(QD)の動向、技術開発とビジネスに関わる各社の事業戦略、新たに構築されていくサプライチェーンの状況など、最新の動向を分かりやすくかつ詳細に解説します。さらには技術の相互比較なども交えて、2020年代のディスプレーが目指す新たな世界と産業の方向を読み解きます。

 ディスプレーは、2020年代に「New-3D時代」に入ります。New-3Dとは、これまでの3Dのような単に立体映像を見せる技術ではなく、AR/VR/MR、車載のヘッドアップディスプレー(HUD)、透明ディスプレー、マイクロプロジェクターなどの、空中に映像を映し出す新しいアプリケーションの世界です。これまで進化してきたさまざまなディスプレー技術が融合して、このNew-3Dを実現していきます。その中でも注目される技術がマイクロLEDや量子ドット(QD)になります。

 これまでは裏方としてディスプレーを支えてきたLEDが、主役に躍り出ようとしています。先ずは、ミニLEDをLCDの直下型バックライトに応用することで、LCDの性能をOLEDと同等以上に高めることが可能になりました。その先、LEDチップを更に微細化したマイクロLED自身がディスプレーの画素として光るLEDディスプレーの実用化が始まっており、New-3D時代を演出するさまざまな用途が提案されています。

 量子ドット(QD)もディスプレーの色空間を拡大する技術として注目され、開発が進められてきました。LCD応用での広色域な映像は既に実用化されており、この先OLEDとの組み合わせやマイクロLEDとの組み合わせでの開発が進められています。さらには、OLEDを置き換える究極の自発光デバイスとしてのQLED(Quantum-dot Light Emitting Diode)を目指した開発も進んでいます。QD材料のカドミウム(Cd)フリー化や低価格化も進み、さらにはペロブスカイトや高演色の蛍光材料など新材料も次々に現れており、今後のディスプレーの広色域化に向けた動向に目が離せません。

 Micro LEDとQDは、当初は欧米のベンチャー企業を中心に開発が進められてきましたが、直近の製品化を目指した動きが台湾・韓国そして製造と市場を握る中国で加速し、サプライチェーンの主導権を握るためのアライアンス形成の動きも活発になっています。世界各地の会議や展示会などでも多くの発表やホットなディスカッションが展開されており、米国Las VegasのCESでは、Micro LEDディスプレー、Mini LEDやQD技術を搭載した華やかな展示が繰り広げられてきました。新型コロナウイルス感染症の拡大で世界中のイベント開催が自粛に追い込まれても、代わって立ち上がってきたオンライン会議などで、Micro LED、Mini LED、QDをはじめとしたディスプレー技術に関する発表やディスカッションが盛り上がってきており、これら新技術の開発はとどまるところをしりません。

 これらの技術の進歩を見ていく際に重要なことは、その背景にある産業動向になります。LCD製造の主導権を握った中国とOLEDへの移行を急ぐ韓国の駆け引き、そしてその先にあるMicro LEDの主導権を握る世界の企業の競争が今後のディスプレー技術の方向に大きく影響していきます。

<参考情報>
ディスプレー、次の50年はハードからアプリケーションへ
(日経XTECH、2020.01.08、北原洋明)
有機ELと液晶の間に割り込んできたマイクロLED
(日経XTECH、2020.01.30、CES2020 report、北原洋明)
コロナショックを早くも特需に変えつつある、中国電子情報産業の恐るべき対応力
(日経XTECH、2020.03.19、北原洋明)
新型コロナ禍で激変するディスプレー産業、逆転した中韓の立場
(日経XTECH、2020.05.22、北原洋明)
リアル回帰へ踏み出す中国ディスプレー産業のイベント最前線
(日経XTECH、2020.07.03、北原洋明)
Nanosysが日本の2社と提携、量子ドットがより低コストに
(日経XTECH、2020.08.11、SID Display Week report、北原洋明)
京セラが3.9型フルカラーMicro LEDをSID 2020オンラインコンファレンスで発表
(日経XTECH、2020.08.17、SID Display Week report、北原洋明)
SIDバーチャル展示 VS上海リアル展示のアバター参観
(日経XTECH、2020.08.18、SID Display Week report、北原洋明)
マイクロLED/Mini LEDに新規なアイデアと企業が続々
(日経XTECH、2020.08.18、SID Display Week report、北原洋明)
世界は中国なしで回らない、技術拡散リスクをチャンスと捉えよ
(日経XTECHテクノ大喜利、2020.09.29、北原洋明)
コロナ前に戻った中国と戻れない日本の2021年、DXは日本が有利に
(日経XTECHテクノ大喜利、2021.01.28、北原洋明)


受講効果

チェックディスプレー技術と産業の全体動向を整理して理解することができます。

チェック特に、次世代ディスプレーとして注目されるMini LED、Micro LED、Nano LEDおよびQDの最新の技術動向を体系的に学ぶことができます。

チェックMini/Micro/Nano LEDや量子ドットのアプリケーションと市場の方向を把握することができます。

チェックLCDやOLEDなどの従来技術との比較でMini/Micro/Nano LEDやQDの特徴を把握することができます。

チェックMicro LEDの製造技術として注目されているマストランスファーだけでなく、様々な手法と可能性、将来性を知ることができます。

チェックMini/Micro/Nano LEDと量子ドットをとりまくサプライチェーンを理解し、ビジネス戦略を立てるために役立ちます。

チェック上記内容を海外取材で得た生の情報をベースに紹介していきますので、ディスプレー製造の主力となったアジア各地のダイナミックな動きを理解することができます。

チェックディスプレーに求められる性能の進化やアプリケーションのトレンドを理解することにより、産業の将来動向を見渡せます。


■視聴にあたって
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  6. Zoomの接続環境は【パソコン、有線またはWi-Fiのインターネット環境】推奨です。

なお、「Zoom」上では、個人情報は一切取得いたしません。開催時間中にURLにアクセスいただくと受講可能です。

開催概要

セミナー名 海外で実用化が進むミニLEDバックライト/マイクロLED/QD
日時 2021年 8月 31日(火) 10:00~17:00
会場 オンライン開催
Zoomを使ったWeb配信セミナーです
受講料

49,800円(税込み)

※上記は1名様の料金です。複数名での共有は禁止させていただきます。

定員 60名
※最少開催人数(15名)に満たない場合は、開催を中止させていただくことがあります。
主催 日経クロステック、日経エレクトロニクス

講師紹介

北原 洋明(きたはら ひろあき)
テック・アンド・ビズ 代表取締役

北原 洋明(きたはら ひろあき) <span class="fontSizeS">氏</span>

2006年12月より、テック・アンド・ビズ株式会社を立ち上げ、ディスプレー、LED、太陽電池、半導体などの電子デバイス関連の情報サービス活動、ビジネスマッチング等の活動を行っている。製造拠点および巨大な市場であるアジア各地の現地での生情報を重視し、日系企業の海外ビジネス展開をサポートしている。中国光学光電子行業協会液晶分会顧問、中国深圳ディスプレー協会専家顧問を務め、その他の中国・台湾・韓国の業界組織とも連携をとりながら日系企業の現地での活動支援、セミナー・展示会などのイベント開催、企業訪問アレンジ等も行っている。

背景となる経歴は、1978~1988年;日電アネルバ(現キヤノンアネルバ)にて主に半導体用スパッタ装置のプロセス開発に従事。顧客へのセールス活動、装置納入後のプロセス立ち上げ・プロセスサポートまでカバー。1988~2000年;日本アイ・ビー・エムにて、TFT液晶パネルのプロセス開発および生産技術を担当。この間、第1世代から第3世代の液晶製造ラインの導入・立ち上げおよび次世代ラインの検討に携わる。2001~2006年;同社にて、高精細ディスプレーのマーケティング、ディスプレー関連のソリューションビジネスに携わる。

業界活動に積極的に参画。業界団体であるSEMI PCS-FPD活動では、副委員長として液晶生産ラインのあり方、生産性向上、業界の指針となるロードマップ作成などについての検討作業に中心的な役割を果たす。その他、JEITA委員、業界セミナーのプログラム委員などに携わる。これらの経験を基に、産業界の動向や技術トレンドなどをまとめ、執筆・講演活動も行っている。 主な著書に、『新液晶産業論―大型化から多様化への転換』(工業調査会)、『図解わかりやすい液晶ディスプレー、技術とビジネスのトレンド』(日刊工業新聞社)などがある。

プログラム

(1)前半<産業動向編> 10:00~12:00

 世界各地で競い合うミニLEDバックライト、マイクロLED、QDの実用化
[1]バーチャルCES2021はミニLEDバックライトの競演
[2]リアルTouch Taiwanで続々姿を現したミニLEDバックライトのサプライチェーン
[3]バーチャルSID2021で見せたマイクロLED第二ステージの具体像
[4]中国各地のリアルイベントで競い合うLCD、OLED、LED、QDの技術と製品
[5]OLEDに生き残りをかける韓国の勝算
[6]ディスプレーの「New-3D時代」を演出する様々な技術と新市場を見通す

(2)後半<技術とビジネス編> 13:00~17:00(途中休憩を含む)

 世界で実用化競争が加速するMini/Micro/Nano LEDとQD
[1]LCD をHDR(High Dynamic Range)の主役に押し上げたMini LEDバックライト
 市場を後押したAppleの採用と続く台湾や中国のセットメーカ
 Dual Cell LCDやOLEDと構造や性能を比較
[2]広色域ディスプレー実現のカギを握る量子ドット(QD)
 様々なアプリケーションの可能性を持つ量子ドットの特徴
 LCD、OLED、Micro LEDとの組み合わせでディスプレー性能向上に寄与
[3]Samsungが開発を急ぐQD-OLEDとQD-Nano LED
 構造、特徴などから実現の可能性を議論
[4]直視型Mini LED/Micro LEDディスプレーを実現する技術の詳細
 各社それぞれの構造と性能を整理する
 LEDチップの小型化と性能
 バックプレーンはパッシブかアクティブか
 マストランスファーだけでない様々な組立プロセス
 QD色変換の特徴と課題
 検査・リペアは必要悪か
 量産性、製造コストと市場性を予測する
[5]AR/VR/MR実現で競うLCD、DLP、Micro-OLED、Micro LED
 直視型とは全く異なる構造、プロセス、性能
 アプリケーションで重要な光学系
[6]実用化を目指す世界の企業
 Mini/Micro/Nano LEDおよびQDのアプリケーション分野と参入企業
 開発と実用化に向けてチャレンジする日本、台湾、韓国、中国、欧米の各企業
[7]まとめ:LCD~OLED~Micro LEDへのディスプレーの進化
 各技術の競い合いと融合がディスプレーの「New-3D時代」を創り出す
 アジアの産業として定着したディスプレー製造と市場の行方
 産業の50年サイクルとディスプレー製品の10年サイクルが融合
Q&A
 オンライン講演中にチャット方式で記入して頂いた質問に対して、適時お答えいたします
名刺交換に代えて
 講演後に講演者に直接メールを頂いた方には、講演で使用したファイルのPDF版をお送りいたします(事前TEXTでは掲載できなかった内容を含みます)
※プログラム内容・講師は予告なく変更になることがあります。予めご了承ください。


【お申し込み注意事項】

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