「空飛ぶクルマ」と呼ばれるような電動の垂直離着陸(eVTOL)機を手掛けるSkyDrive(東京新宿)は2020年4月4日、試作機を用いた有人飛行の技術検証の第1弾が完了したことを明らかにした(発表資料)。操縦性や飛行安定性などを確認し、その結果を今後の機体設計に生かす考え。加えて、同月1日付で、三菱航空機でチーフエンジニアや副社長を務めた岸信夫氏がSkyDriveのCTO(最高技術責任者)に就任したと発表した。

有人飛行試験の様子(出典:SkyDriveとCARTIVATOR)
有人飛行試験の様子(出典:SkyDriveとCARTIVATOR)
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 SkyDriveは、有志団体「CARTIVATOR」と同団体を母体とする新興企業で、2018年創業。2023年の機体の販売開始、2026年の量産を目標に掲げる。実用化に向けて、耐空証明を獲得する段階で、航空機水準の開発管理が不可欠になる。岸氏のCTO就任で、その機体開発に弾みを付ける考えである。

 SkyDriveは2018年12月に屋外での無人飛行に成功し、2019年12月から有人飛行試験に取り組み始めた。2019年9月に新たに15億円の資金を調達したことで、調達額は累計20億円に達している(関連記事)。